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クリスマス小話 

先日当ブログで更新した通り、クリスマス題材の
小話を書いております。
作品は『リトル・リトル・プリンセス』(児童書)で。
本来、物語は春から始まり夏と共に終わりを
迎えている為、設定的に冬は有り得ないのですが。
(発売日の関係上、イラストレーターさんには
クリスマス絵を描いていただきましたが…)
その辺りの設定は完全に無視で、キャラクターのみを。
“パリピ”に“パーティーでもさせるか~”と。

未読の方でも大丈夫かと思いますので、
読んでやろうという方は“続き”から冒頭部分を、
どうぞ。
(編集者さんが関わっていない、私一人が
楽しく好き勝手に書いた物ですけどね…)


拍手ありがとうございます!


 ファミリーレストランの一角を長時間、陣取っている高校生の男女三人(男性二名、女性一名)。
 その内二人の男女は同じ高等学校の生徒なのか、古風な黒い詰襟の学生服とセーラー服姿で、もう一人は紺色のブレザーの学生服に、だらしなくネクタイをぶら下げている。
 身なりもピシッとしていて、いわゆる優等生タイプの真面目そうな二人と、だらしなく制服を着崩していて髪も茶色く背も高い、いわゆる不良タイプの少年の三者が、同じ席にいるというのが不思議な光景。……ではあるものの恐喝を心配する周囲をよそに、実は三人共に月から来ており、日本人どころか地球人ですらない(しかも地球人からすると全員、三百歳以上)。
 もはや何杯目だか分からないほど、ドリンクバーからホットコーヒーを運んできた夜光(やすみつ)が、席へ戻ってきた。
「もうすぐ、時期的に“クリスマス”ですね」
「あ、それ知ってる!」
 携帯電話をいじっていたブレザー制服の氷輪(きよもと)が、すぐに相槌を打つ。
「私もです」
 と頷いたのは、季節的に冷たさが増加しているような美貌の桂花(よしはな)。……が眉一つ動かさずに、すかさず追加した。
「男女がイチャイチャする行事のようなので、夜光様は私と――」
「たまには俺とか、どう? いつも夜光じゃなくて、さ。楽しいデートにするから」
 氷輪渾身の申し出は、桂花の表情を少しも変えることはなく――
「夜光様以外の殿方には、興味がございませんので」
 アッサリと断られた。
「左様ですか……」
 唇を尖らせながら、氷輪はドリンクバーのグラスを傾ける。冬でもコールド……というより、年中ソーダなどの炭酸飲料が入っているグラスを。
「恋人以外でも家族や友人と集まるそうなので、この三人でパーティーをするのはいかがでしょうか? ひさや殿下は、おそらく朔良(さくら)様と過ごされるでしょうから。わたくしがいては却って、お邪魔かと。その代わりのようで心苦しいのですが……」
 そう提案する夜光の笑顔が、徐々に曇っていく。
「夜光様のお誘いを、お断りする理由はありません」
 一も二もなく即答する桂花。
「桂花ちゃんが参加するなら、俺も! 別に、皇子は関係なく」
 手を挙げてみせた氷輪の「パーっと騒ぐか~」という発言に、桂花は溜め息をついた。
「あなたは、いつも騒がしいではありませんか」
「厳しいツッコミ、キター! 夜光、ヘルプ! ヘルプ ミー!」
 完全なる苦笑に変わった夜光は、ただ見守っているだけで。
「お料理などは、わたくしがご用意致しますので」
「夜光の手作り!?」
 悲しげな顔一転、コロッと表情を変えて喜ぶ氷輪。過去に幾度も試食という名目で、夜光の料理を口にしたことがある両者に異論はなく。
「それでは何か、お飲み物をお持ちします」
「助かります。桂花さん」
「いいえ。お相伴に与るのですから、これくらい大したことではありません」
「そんなこと言って、桂花ちゃん。酒でも持ってきて、酔っ払った夜光を襲う計画だったりしてー」
「わたくし御酒は――」
「素面でも襲いますが」
 無表情のまま“それが何か?”とでも言いたげな桂花に、夜光は顔をこわばらせた。
「積極的だな……。つくづく羨ましいぞ! 夜光、コイツめ~!」
「そう思うのならば、代わってください……」
「夜光様以外の子種は、いりません」
「“こ”――」
「ひっ、人前で、そういうことを言ってはいけませんっ!」
 一人赤面してアタフタと、うろたえる夜光。
「しかも桂花さんは、お若い女性ではありませんか!?」
「では、二人っきりの時だけにします」


※主人公及びメインは全て小学生の為、上記↑の三人はサポート。